立花 がんのお医者さんがよく、「死に方を選べるとしたら、がんがいい」と言いますよね。しかし、緩和ケアがしっかりしていなかったら、イヤでしょう。
中川 イヤです!
立花 やっぱり(笑)。緩和ケアがあって、はじめて「がんで死んでもいい」と思える。
中川 そう。がんはちゃんと症状を把握してケアしていけば、最期まで普通の生活ができる。アメリカ人も「心筋梗塞で死ぬのはイヤだ。がんで死にたい」と言う人が多いですよ。
立花 なぜ心筋梗塞はイヤなんだろう。痛いからですか。
中川 いや、ピンピンコロリだからです。
立花 ピンピンコロリなら、いいじゃないですか。
中川 いや、死ぬまでの時間がない。人生の仕上げができないのです。アメリカ人は誕生日が来るごとに、遺言を書き換えたりします。死ぬときのことを常に考えています。しかし、日本人はピンピンコロリを望む人が少なくありません。がんで苦しみたくないと思うからです。「なぜ死は怖いか」というアンケートのデータがあります。1位は「死ぬのは苦しいから」です。つまり、死のプロセスが苦しいから、怖いと思っているわけです。自分という存在が無くなるという実存的な不安は、それより下位です。痛みの苦しさを取ってあげたとき、はじめて本来的な死の恐怖を感じるようになる。
がん徹底対論 立花隆×中川恵一:がんサポート情報センター (via mayumiura)(via motomocomo)



